フラット50は今の金利では借りてはいけない?!
長期優良住宅で利用可能
住宅金融支援機構の長期固定金利型住宅ローン、フラット50。長期優良住宅の購入に利用できる新型ローンで、一部の金融機関で貸し出しが始まっています。このローンについて使い勝手を考えてみましょう。
従来の主力、フラッと35との違いは、返済期間が最大15年長く設定できる点ですが、実際には借入時点の年齢を80歳から引いた機関しか借り入れができず、50年に設定できるのは30歳までです。金利は35より概ね0.7%程度高く、物件価格の60%までしか借りられないという制限もあります。そんな点がネックになり、実際に返済額を計算してみると、単独では意外にメリットが薄いローンと言わざるを得ないのです。
まず、単純比較してみましょう。借入金額は便宜上ともに3000万円。R銀行の場合で比較すると、
フラット35 金利2.64% 毎月返済額10万9512円 総返済額4599万5313円
フラット50 金利3.38% 毎月返済額10万3675円 総返済額6220万5000円
どうでしょう。毎月の返済額はわずか6000円しか減らず、総返済額は1600万円も増えてしまいます。借入期間が長いので、基本的にはローン保証料などの諸経費も高くなり、メリットはないといってもいいでしょう。
いろいろなサイトの記事を見てみると、大体がこんな展開で、「場合によっては返済総額が増えることがあるので注意しましょう」という結論になっていますが、これらはすべて的外れ。実際には同額借りることはできないからです。そう、フラット35は物件価格の60%までしか借りられないのです。
そもそもフラット50の設計意図は、長期優良住宅で一般住宅よりも高額になる分(アバウトに)を、返済期間を長くすることで負担を軽減しようというもののように思えます。本当にそうなのか。ちょっと検証してみましょう。
上の例で、仮に3000万円を建物価格としましょう。考え方の説明なので金額の現実味が薄い点は無視してください。すると、60%相当額の1800万円までフラット50で借りることができます。↓
フラット50 金利3.38% 借入金額1800万円 毎月返済額6万2205円 総返済額3732万3000円
フラット35と併用して、1800万円をフラット50に置き換えると、残りは↓
フラット35 金利2.64% 借入金額1200万円 毎月返済額4万3805円 総返済額1839万円
両者を併用合算すると↓
35年まで 毎月返済額10万6010円
36年から50年まで 毎月返済額6万2205円
総返済額5571万3000円
ということになるわけです。フラット50を限度額いっぱいの60%借りてしまうと、月々の返済は当初35年間3000円しか安くならないにもかかわらず、50年の総返済額では1000万円も多く払うはめになってしまう。これもメリットは感じられませんね。こうしてみると、フラット50の比率を下げていっても、あまり意味はないのではないかと思えてきました。金利差がカギを握っていますね。現状のように0.7%も高い場合、フラット50を使うメリットはないのかもしれません。
結論から言うと、フラット50の金利は高すぎ。同じ金利か、それ以下でもいいくらいです。借入期間が長くなれば総返済額は増えるので、金融機関に損はありません。現状は、金融機関だけが不当に得する消費者にとって魅力のないローンといえるかもしれません。金利が35以下になったら検討する価値が出てくるローンだと思います。
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