燃料電池は電池ではありません
昨日の続きですが、まず燃料電池について整理しておきましょう。
Fuel Cell(フエル・セル)を訳して燃料電池となったわけですが、実は電池ではありません。水素と酸素を結合させて電気を作る発電システムです。ガソリンエンジンなどとは違い、発電の過程そのものでは炭素を含む燃料を燃やさないので、CO2を発生しないシステムと思われることもありますが、現在主流のシステムではこの点も少々異なります。
火力発電の6~7割のCO2を排出
昨年から市場に投入されだした住宅用の燃料電池システムは、天然ガスやLPガス、灯油など炭素を含む化石燃料から水素を取り出しますが、水素を取り出す「改質」という工程で、燃料は700℃の水蒸気と混合され、水素とCOのガスになります。CO(一酸化炭素)は電極を劣化させるため、さらに水蒸気を加えてより安定したCO2にして放出します。ですから、巨大火力発電所の6割~7割ですが、CO2は出るのです。ちなみにNOx(窒素酸化物)やSOx(硫黄酸化物)はほとんど出ません。
総合効率は最大80%程度
燃料電池の発電効率は巨大発電所並みの30%台ですが、水素と酸素が反応する際の廃熱を給湯や暖房に利用できるため、総合的なエネルギー効率は70~80%程度に高められるといわれています。約50%を占めるお湯をいかに完璧に利用しつくすかが、住宅用燃料電池を利用する際のポイントです。
燃料電池だけでは不経済
家庭で必要な電力をすべて自家発電すると、利用しきれない熱量が増え、エコ度は下がります。そのため各社は60%程度を発電し、不足分は買電するというプランで、出力1kw/h弱の商品を市場投入しています。ビデオデッキや冷蔵庫など、常時一定の電力を消費する電化製品の待機電力分は買電し、テレビを見たり電灯をつけたりという利用時の電力を発電でまかなうのが基本的な考え方でしょうか。
お湯をいかに有効活用するかがエコのカギ
「エネオス・エコ」では、貯湯タンクに約60℃のお湯が200ℓまで貯められます。これはお風呂やキッチンなど人の肌に触れる際の40℃にすると約360ℓ相当になり、家庭での需要は十分にまかなえるそうです。燃料電池は水素を取り出す改質の際にも水を使いますから、水道料金は従来よりも高くなる可能性があります。というより高くなるでしょう。この発電の副産物を上手に活かせなければ、燃料電池はエコロジカルではあってもエコノミカルにはなりません。寒冷地では冬の暖房や融雪に利用すれば十分エコノミカルですが、温暖な地方ではキッチンやトイレなど、浴室以外の水周りでどう使ってゆくかがカギですね。
CO2も有効活用して捨てない!
単純に、お湯を沸すエネルギーは節約できますが、それだけでは足りない気がします。60℃のお湯をそのまま食器洗浄機や洗濯機に使って洗浄力を高めたり、各種暖房に使った後で浴槽へ入れる、場合によってはさらにトイレの水に再利用するなど、総合的な有効活用が課題です。ひとつ私にもアイデアがあるんですが、排出しているCO2を貯湯タンクに引き込んで、炭酸温水にしてもらえないでしょうか。そうすると、以下の効果が期待できます。
①風呂水の保温効果が高まる
②炭酸水は食欲増進などの健康効果が期待できるし、体内に取り込める
③食洗器や洗濯機に炭酸温水を使うと洗浄力がアップし、洗剤を使用を減らせる
炭酸温泉の近くに住んでいる方たちに取材すれば、効用はもっとでてくるでしょう。メーカーさんどうですか?
ガスは車のクリーン燃料でもある
住宅用燃料電池で使う天然ガスやLPGガスは、自家用車にも使えるクリーンで安い燃料です。その経済性からタクシーに広く使われていますが、専用の充填機を設置すれば自宅でも充填することができるのです。CNG車(圧縮天然ガス車)やLPG車(液化天然ガス車)はガソリン車より高額ですが、燃料としては埋蔵量も豊富で、価格もガソリンよりはるかに安価。何より排ガスがクリーンです。

助成を手厚くすれば一気に普及?
ガス車の購入には補助金もありますが、普及するにはもっと手厚い補助や税の優遇が望まれるところです。余談ですが、原発関連の莫大な予算の1/10でもこれに回せば、ガソリン車と同じ価格で手に入れられるようにでき、一気に価格も下がるはずです。CO2削減とともに景気対策にもなり、一石二鳥だと思うのですが、いかがでしょう。
燃料電池とソーラーの相性はグッド!
住宅用燃料電池はソーラー発電との組み合わせがお奨めです。昼間の電力をソーラー発電で補い、余剰分を売電すると、電気料金をほとんどゼロにできます。現行の電気事業法では燃料電池だけでは売電できず、停電の時に発電することもできません。震災時を想定して、おそらく法改正されるとは思いますが…。
震災対策としてはソーラー発電
住宅用燃料電池は「改質」に水が必要です。震災で水道が破断し、上水道がストップすれば発電することはできません。が、ソーラー発電とセットなら昼間は必要最低限の電力が確保できます。震災に備えるならソーラー発電は欠かせません。燃料電池とセットで設置すれば、ほとんどゼロに近い維持費でもしもの時に備えることができます。
PS:ジーコジャパン、6-1で勝ちましたね。まあ前半は歯痒かったですけど。佐藤と長谷部、そして久保の活躍が収穫でした。巻も期待できそうです。左バックはサントスよりは村井のほうがわくわくさせてくれますね。右の加持も今日は落第点です。
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